作品の継承と発展―「アイの歌声を聴かせて」ほか
「体系的」にアニメを見るということ
「アイの歌声を聴かせて」を観てきた
吉浦康裕監督の名前は良く知らなかったのだが、「イヴの時間」や「サカサマのパテマ」の監督だということで、その2作と、短編の「キクマナ」「水のコトバ」「ペイルコクーン」を視聴してから、「アイ歌」を観に行った
思えば、こうして監督という軸を持って「体系的に」アニメ作品を見たのは初めてかもしれない。もちろん大沼心監督のアニメが好きだとか、XEBECのラブコメが良いとかはあるけど、クリエイターを意識して集中的に鑑賞した経験には乏しかった
別にアニメ作品を分析だとか批評だとかしようという意思があるわけでもないんだけど、こういう鑑賞方法をすると深く理解できるというのはあるよね。まぁ「深い」とかいう言葉を使うのは「浅い」奴しかいない、みたいな指摘は尤もなんだが… 気持ちの問題としてというか、シンプルにより楽しめるという言い方が正確か
当たり前といえばそうなのだが、「アイ歌」の中にもこれまでの吉浦監督作品のエッセンスが所々あったね。高い塔の上に幽閉されてるとか、「記録」に関する認識だとか、そういう繋がりを見るとオタクスマイルが出ちゃう
本作の中心であるAI観も、「イヴの時間」を継承発展している感じで良かった。日常の中にAIが入ってる描写がすげーそれっぽい。AIがあくまで人間の命令に従うという規律が、悲劇を生むことになりつつもそれがキーとなって感動をも生む展開が、「アイ歌」では強化されて演出されていた気がする。変にAIが自立思考を始めて~みたいなことにさせないのが、物語をコントロールしている感じがして良い。まぁ、「これおかしくね?」みたいなのもあったけど、気にならないくらいには話が良く出来てました
あとは特徴的な奥行きを感じさせる映し方、カメラワーク。「イヴの時間」では正直くどいなーと思ったが、「パテマ」では世界観とマッチしてカメラワークがバチバチに決まっていた。「アイ歌」はどちらかというと「イヴの時間」寄りの作品だったが、カメラ移動もくどく感じず、花火のシーンとか良いところで奥行きを出していて、ここも素晴らしかった。ギャグ的なシーンでBGMを急に止める遊びが見られなかったのは少し残念ではあったが
監督自身の作品としての継承発展もあったが、一方で商業作品化も大きく進んだ気がする。製作委員会方式でこれまでの長編より大規模で作られてるし、AIとの百合モチーフを入れながらもそこに着地させなかったのとか、一般向けを意識している感じが結構したね
ここ数日忙しくて更新できてなかったので本当は語りたいことが沢山あるんだが、今日も忙しいのであとは軽く感想を述べていくことにしよう
「テスラノート」5話
相変わらずテンポ感が最高だし、それだけじゃなくてシリアスはスパイ戦チックなこともちゃんとやってくれて良かった
「無職転生」16話
めっちゃ良い回だったんだけど、ルーデウスの下ネタいらね~。というか杉田智和いらないだろこれ、内心全部説明するのはアニメーションから"逃げ"てますよ
「進化の実」5話
低クオリティアニメなのに…アルトリアさんが萌えすぎてズルいだろ…cv井上麻里奈の萌えキャラをいま出すというのが最高すぎるは
「電池少女」4話
りんちゃんとの話は「演じるな、素直になれ」で解決したが、今回もそういう方式か?それとも「演じ切る」という方向なのか?
ロボットアニメにの方面で王道の展開をやるとアツく感じるんだけど、アイドルに関してはそこまで知らないというのもあって、「裏のあるアイドル」っていうのはアニメ的あるあるだな~と感じてしまって、あんま乘れないんだよな正直…
OP曲のFever Dreamerが配信されたので、無限に聴いてます
今日はオタク友達と会って色々話したのだが、アクアトープのキャラについて熱中してしまった。僕は付き合うならくくる、結婚するなら風花という感じです。くくるはアホだのムカつくだの馬鹿にされたけど、愛さえあれば関係ないよねっ!
おわり